高齢者が運動を行うことにより
様々なメリットがあります。
生活習慣病は、
運動不足が大きな要因の1つです。
健康診断で、血圧、血糖値、
コレステロールや
中性脂肪の数値が悪くても、
自覚症状が乏しいことから
放置している人もいるようです。
しかし、これらは自覚症状がないまま
動脈硬化を促進し、
ある日突然、心筋梗塞や脳梗塞など
命にかかわる病気を発症することに
つながっていきます。
運動には、
血圧を安定させ、血糖値を下げ、
中性脂肪を減らし、コレステロール値を
改善する効果があります。
医師から運動を制限されていない限り、
高齢者であっても日常的に
適度な運動をすることが大切です。
健康な状態と要介護状態の中間の状態の
ことを言います。
高齢になると筋力が弱まり、
食が細くなり、だんだんと歩けなくなり
寝たきりになっていきます。
このように、歳を取ったら弱っていくのが
あたり前だと
以前は考えられていました。
しかし今では、フレイルは
予防できることがわかっています。
フレイルになる主な原因は、
運動不足と栄養不足です。
筋力の衰えを食い止めて、
要介護や寝たきりを防ぐために、
高齢者も運動をする必要があります。
高齢になるにしたがって、
筋肉の量が減少していく老化現象の
ことです。
筋肉は30歳を過ぎると、
何もしていなければ
年に1%ずつ減っていくと
考えられています。
70歳では30歳のときとくらべて、
40%も筋肉が
減っていることになります。
筋肉が減ると、ひざや腰などの
関節の痛みが出やすくなります。
また、つまずいたり、よろけたりして
転倒することが増えていきます。
これらが原因で、要介護や寝たきりに
なってしまうことも少なくありません。
加齢でどんどん減っていきます。
しかし、何歳になっても
また増やせることもわかっています。
そのためには、筋肉を鍛える運動を
する必要があります。
厚労省は近い将来、
65歳以上の高齢者の5人に1人が
認知症になると推計しています。
認知症でなくても、高齢になって
もの忘れが増えたと感じている人は
少なくないでしょう。
このような記憶力の低下などが
見られる状態を
軽度認知障害(MCI)と言います。
MCIは認知症の前段階で、
およそ半数の人が
5年以内に認知症に
移行すると言われています。
認知症の発症を抑えたり、
遅らせたりすることが
できるのではないかと考えられています。
運動は、認知機能低下の予防にもなります。
15~20歳ころと言われており、
40歳を過ぎると
著しく低下していきます。
免疫力が低下すると、
風邪やコロナウイルス、
インフルエンザなどに
かかりやすくなるだけではありません。
がんにもなりやすくなります。
これらの病気を予防するには、
年齢とともに下がっていく
免疫力の低下を
食い止める必要があります。
日中に適度な運動をすると、
自律神経のバランスが整い、
免疫力が向上することがわかっています。
がんやウイルスに
負けない体づくりのためにも、
高齢者が運動習慣を持つことは
大切なことです。