高齢者が運動を行う必要性と効果は?

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高齢者が運動を行うことにより

様々なメリットがあります。

①生活習慣病の予防
高血圧、糖尿病、脂質異常症などの

生活習慣病は、

運動不足が大きな要因の1つです。

健康診断で、血圧、血糖値、

コレステロールや

中性脂肪の数値が悪くても、

自覚症状が乏しいことから

放置している人もいるようです。

しかし、これらは自覚症状がないまま

動脈硬化を促進し、

ある日突然、心筋梗塞や脳梗塞など

命にかかわる病気を発症することに

つながっていきます。

運動には、

血圧を安定させ、血糖値を下げ、

中性脂肪を減らし、コレステロール値を

改善する効果があります。

医師から運動を制限されていない限り、

高齢者であっても日常的に

適度な運動をすることが大切です。

②フレイルの予防
フレイルは虚弱という意味で、

健康な状態と要介護状態の中間の状態の

ことを言います。

高齢になると筋力が弱まり、

食が細くなり、だんだんと歩けなくなり

寝たきりになっていきます。

このように、歳を取ったら弱っていくのが

あたり前だと

以前は考えられていました。

しかし今では、フレイルは

予防できることがわかっています。

フレイルになる主な原因は、

運動不足と栄養不足です。

筋力の衰えを食い止めて、

要介護や寝たきりを防ぐために、

高齢者も運動をする必要があります。

③サルコペニアの予防
サルコペニアとは、

高齢になるにしたがって、

筋肉の量が減少していく老化現象の

ことです。

筋肉は30歳を過ぎると、

何もしていなければ

年に1%ずつ減っていくと

考えられています。

70歳では30歳のときとくらべて、

40%も筋肉が

減っていることになります。

筋肉が減ると、ひざや腰などの

関節の痛みが出やすくなります。

また、つまずいたり、よろけたりして

転倒することが増えていきます。

これらが原因で、要介護や寝たきりに

なってしまうことも少なくありません。

筋肉は、何もしていなければ

加齢でどんどん減っていきます。

しかし、何歳になっても

また増やせることもわかっています。

そのためには、筋肉を鍛える運動を

する必要があります。

④認知機能低下の予防
高齢化で認知症患者は増え続け、

厚労省は近い将来、

65歳以上の高齢者の5人に1人が

認知症になると推計しています。

認知症でなくても、高齢になって

もの忘れが増えたと感じている人は

少なくないでしょう。

このような記憶力の低下などが

見られる状態を

軽度認知障害(MCI)と言います。

MCIは認知症の前段階で、

およそ半数の人が

5年以内に認知症に

移行すると言われています。

この認知症の前段階で運動を行うことで、

認知症の発症を抑えたり、

遅らせたりすることが

できるのではないかと考えられています。

運動は、認知機能低下の予防にもなります。

⑤免疫力低下の予防
免疫力のピークは

15~20歳ころと言われており、

40歳を過ぎると

著しく低下していきます。

免疫力が低下すると、

風邪やコロナウイルス、

インフルエンザなどに

かかりやすくなるだけではありません。

がんにもなりやすくなります。

これらの病気を予防するには、

年齢とともに下がっていく

免疫力の低下を

食い止める必要があります。

日中に適度な運動をすると、

自律神経のバランスが整い、

免疫力が向上することがわかっています。

がんやウイルスに

負けない体づくりのためにも、

高齢者が運動習慣を持つことは

大切なことです。